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中崎町のオフィス(改修)|完成

佐藤伸也建築設計事務所

· 事務所,オフィス,改修
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all photos©Yoshiro Masuda

大阪市内の中崎町に華道会館として建築された建物を改修したプロジェクトである。

既存の華道会館としての機能は地下1階及び1階部分に集約し、2階から4階をレンタルオフィスとして改修した。

場所らしさ

第二次世界大戦の空襲を奇跡的に逃れた中崎町には、路地などに面して雰囲気あるレトロな街並みが今も残っている。

梅田という大阪の中心地から近いにもかかわらず、ゆったりした時間が流れているような場所である。

そこには、生活や活動が路地空間に滲みだしていて、中崎町らしい風景が作り出されていた。

従来のレンタルオフィスらしくない 

レンタルオフィスは、専有部を最優先する効率的なプランニングが多い。

必要最低限の廊下幅員を確保するために間仕切壁は経済的に作られ、その結果として単調な廊下空間ができあがる。

このプロジェクトでは、従来とは異なる方法により、中崎町らしいインタラクティブな状況が生まれるような廊下空間にしたいと考えた。

「綾壁」 ー インタラクティブな間仕切壁

傾けたガラスを交互に積み重ねて構成した間仕切壁により、「レンタルオフィス」と「廊下」は、まるで綾模様のように織りなされる。このインタラクティブな状況を生み出すことができる間仕切壁に「綾壁」と名付けた。

「綾壁」は、効率のみを追求した「人口的で単調な」間仕切壁とは違い、揺らぎや、見る角度によって印象の異なる「より自然的で単調でない」間仕切壁である。

「綾壁」を介して、活動が滲みだすことで、従来のレンタルオフィスらしくない新しい風景が作られてほしい。

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用途     オフィス

所在地    大阪府大阪市中崎町

竣工     2020年6月 

設計     アートアンドクラフト+佐藤伸也建築設計事務所

写真     増田好郎

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「綾壁」

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「綾壁」

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レンタルオフィス内部から「綾壁」を見る

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華道会館の面影が残るオフィス空間

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all photos©Yoshiro Masuda